チラシの裏の覚書。

個人的なナレッジノートです.φ(..)

"米マサチューセッツ州沖にマーサズ・ヴィンヤード島という島があります。農業・漁業を主産業とし、外界から隔絶された島には、他でみられない特徴がありました。300年以上にわたり、先天性ろう者の数が飛び抜けて高..."

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米マサチューセッツ州沖にマーサズ・ヴィンヤード島という島があります。農業・漁業を主産業とし、外界から隔絶された島には、他でみられない特徴がありました。300年以上にわたり、先天性ろう者の数が飛び抜けて高い比率を示していたのです。これは遺伝性の聴覚障害が原因でした。

 この島が特徴的だったのは、こうした遺伝の発生に対して、社会の側が適応してみせた点です。ヴィンヤード島では、300年以上にわたって、耳の聞こえる健聴者も手話で会話をしていたのです。

 米国の文化人類学者、ノーラ・グロース「みんなが手話で話した島」によれば、健聴者と先天性ろう者の比率は19世紀には米国全体で約6000人に1人だったのに対し、島全体では多いときには150人に1人、隔絶の度合いが激しいチルマークという町では25人に1人に上りました。

 家族にろう者がいれば他の健聴者も手話を用いるようになります。手話は覚えれば便利な会話の手段だったようです。声がかき消される海の上でも通じますし、教師が黒板を向いているときにおしゃべりもできます。

 これらの事例でわかること、それは「障害」というのは社会の人間関係の中で生まれてくるものであって、必ずしも固定的なものではないということです。それにもかかわらず、私たちは自分が慣れ親しんでいる社会を基準にして物事を判断してしまうため、障害を個人の属性と考えてしまいがちです。



- (やさしい こころと経済学)第7章 差別と偏見(9) 我々の心が「障害」生む 東京大学教授 松井彰彦 :日本経済新聞 (via kikuzu)
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