チラシの裏の覚書。

個人的なナレッジノートです.φ(..)

"<1月13日>(日) ○某日、とある老教授とお話をしていたら、「日本人の暮らしはおかしくなっている。化学物質が増えて健康が侵されている。その証拠にがん患者の数が増えている」といたく真剣におっしゃるので..."

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<1月13日>(日)

○某日、とある老教授とお話をしていたら、「日本人の暮らしはおかしくなっている。化学物質が増えて健康が侵されている。その証拠にがん患者の数が増えている」といたく真剣におっしゃるのです。ご本人ががんの治療中ということなので、とても反論できる雰囲気ではなかったのですが、本当であればこんな風に反論したいところでした。

「それって他の死因が減って、がん以外の死亡原因が少なくなったからじゃないのかなあ」

○つまりがん患者数が増えているのは、世の中が平和で豊かになって、日本人の寿命が延びたことの反映ではないかと思うのです。これってデータの読み方の初歩じゃないかと思うのですが、当の老教授(実は経済学者!)は、日本人は昔のような自然な暮らしを取り戻すべきだ、と強く思っておられるようでした。

○かく言う小生は、幸いなことに過去半世紀間、医者いらずの健康体なんですが、家系的にはがんで死んでいる人が多いし、最期は多分がんであろうと思っております。ということで、社会人の常として「がん保険」なるものに入っておるのであります。ご存じ、アヒルさんのCMの会社ですよ。もちろん気持ち的には「おまじない」なんで、自分ががんになったときのシミュレーションなどはしてません。だから保証内容がどんなものかは忘れちゃってるし、「グレードアップできますよ」というお誘いは全部却下しております。

○で、小生と同じようなレベルにある人は、これお勧めです。『がん保険のカラクリ』(岩瀬大輔/文春新書)。いろいろ学ぶ点が多いです。以下は、読みながら「ええっ?」「ほほー」「あ、なあんだ」などと感じたことのメモ。


●がん保険は北東アジア以外ではあまり売れてない。

●がん治療費用はそれほどかからない。アンケートをすると、がん治療体験者は「50万円~100万円」と正しく答えるが、未経験者は「300万円以上」だと思っている。

●がん保険が成立するのは、医師ごとの治療のばらつきが低くて、費用や結果についての予測可能性が高いから。

●がんになったときに大事なことは、患者が自由に使えるお金があること。だったら契約内容は「××給付金」など細かく分けずに、シンプルな方がいい。

●アフラックは戦後、最も成功したベンチャー企業の一つ。

●がん保険とは、「がん」という特殊な状況に対する「配慮の体系」

●医療保険(第三分野)は、生命保険(第一分野)と損害保険(第二分野)の中間に位置するから、生保も損保も扱うことができる。

●第三分野の保険料は年間約5兆円。払い出された入院・手術給付金は約1兆円。その差額は???

●公的保険は厚生労働省、民間保険は金融庁の管轄。旧大蔵省の財金分離で、医療保険は公的制度と民間保険が分断された。

●高齢者の場合、保険の心配をするよりも手元の現預金を大事にした方がいい。


○本書を買わずに済ませたい、と思う横着な人は、たまたま今週発売の「週刊東洋経済」で著者インタビューが載っているのでそちらをご参照。

○個人的にいちばん衝撃的だったのは、アフラックの創業者であるジョン・エイモスが、1972年に上院で行ったという参考人質疑の内容です。がん保険がどういうものであるか、ここに語りつくされていると思います。しみじみ天才だな、この人は。


私たちが販売しているのは金銭的に医療費を補完するものにすぎません。

しかし私が飛行機に乗る際に保険を買うのは、経済的損失から身を守るためではありません。

もし買わないと飛行機が落ちてしまうような気がするから買うのです。

これが、がん保険が解約されずにいる理由のひとつだと思います。

彼らはがん保険を買い、契約を続けてきた。

ここで解約してしまうとがんに罹ってしまうのではないか、そんな風に考えていると思うのです。


○「やられたー」と思うけれども、いまさら解約もできやしない。しょうがないよな、アヒルさんに完敗である。



- かんべえの不規則発言 (via dontrblgme)
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