チラシの裏の覚書。

個人的なナレッジノートです.φ(..)

"仁義を切るというのは、博徒・テキヤ・露天商・香具師などの仲間で、初対面の時に特殊な形の挨拶を交わすことを指す。 「仁義」の口上では、面識のない相手方に対し、独特の言い廻しで先ず自己の姓名所属団体等を披瀝..."

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仁義を切るというのは、博徒・テキヤ・露天商・香具師などの仲間で、初対面の時に特殊な形の挨拶を交わすことを指す。
「仁義」の口上では、面識のない相手方に対し、独特の言い廻しで先ず自己の姓名所属団体等を披瀝した上、用向きを述べる。

映画「男はつらいよ」の寅さんの台詞で有名。
「わたくし、生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯をつかい、姓は車、名は寅次郎、人呼んでフーテンの寅と発します。」以下いろいろ、歯切れの良い口上が続く。

仁義を切ることによって、およそ次のことを相手に伝える。

•敵対する意志がないこと
•自分が常識人であるということ
•自分の出身地や生い立ち
•後ろだてとなる組織・親分
•自分の侠気をアピール
裏社会の事情で、淀みなく、しっかりとした仁義を切れないと、いきなり斬りつけられても仕方がないという掟なのだそうだ。
文字通り、命がけである。
これは怖い。

例えば、次のように仁義を切るのだそうだ。
「昭和残侠伝」(1965年/東映)より。

※ 軽い会釈の姿勢のまま、

●:「ご当家、軒先の仁義、失礼ですがお控えなすって・・・」
○:「有難う御座いやす。軒先の仁義を失礼さんにござんすが、手前控えさせて頂きやす。」

※腰を中腰に落とし、右手の手のひらを見せるように前へ突き出し、そのままの姿勢で、

●:「早速ながら、ご当家、三尺三寸借り受けまして、稼業、仁義を発します。」
○:「手前、当家の若い者で御座います。どうぞ、お控えなすって下さい。」
●:「手前、旅中の者で御座います。是非とも、お兄いさんからお控え下すって・・・」
○:「有難う御座います。再三のお言葉、逆意とは心得ますが、手前、これにて控えさせて頂きます。」
●:「早速、お控え下すって有難う御座います。手前、粗忽者ゆえ、前後間違いましたる節は、まっぴらご容赦願います。向かいましたるお兄いさんには、初のお目見えと心得ます。手前、生国は大日本帝国、日光 筑波 東北関東は吹き降ろし。野州は宇都宮で御座います。稼業、縁持ちまして、身の片親と発しますは、野州宇都宮に住まいを構えます、十文字一家三代目を継承致します坂本牛太郎に従います若い者で御座います。姓は風間、名は重吉。稼業、昨今の駆出し者で御座います。以後、万事万端、お願いなんして、ざっくばらんにお頼申します。」
○:「有難う御座います。ご丁寧なるお言葉。申し遅れて失礼さんにござんす。手前、当神津組四代目川田源之助に従います若い者。姓は江藤、名は昌吉。稼業、未熟の駆出し者。以後、万事万端、宜しくお頼申します。
●:「有難う御座います。どうぞ、お手をお上げなすって・・・」
○:「あんさんから、お上げなすって・・・」
●:「それでは困ります。」
○:「では、ご一緒にお手をお上げなすって・・・」
●:「有難う御座います。」
○:「有難う御座いました。」

仁義を切るのは、自分の身分証明をする手段である。
身分証明証や紹介状では、偽造されたり、変造されたり、盗まれたりする場合がある。
また、昔は字が読めない人も割合い多くいたという事情もある。

形式化された、このやりとりのことを「プロトコル」といっても良いのかも知れない。

何かに似ていないか。
SSLである。
サーバーの証明書を作成するのに必要な入力項目は次のようになっている。(OpenSSLのことしか知らないけど)

CA cretificate filename (or enter tocreate) 上位の認証局があれば指定
Enter PEM pass phrase: 証明書のパスフレーズを入力
Country Name (2 letter code) [AU]: 国名、日本の場合、通常は’JP’
State or Province Name (full name) [Some-State]: 都道府県名を指定
Location Name(eg,city) : 組織の本拠地の市区町村名を指定
Orgnaization Name(eg,company)[Internet Widgits Pty Ltd]: 組織名(法人名)を指定
Orgnaization Unit Name(eg,section)
: 部署名を指定
Common Name (eg,YOUR name): サーバーのホスト名(FQDN)を指定
Email Address
: 連絡先E-Mailアドレスを指定

やりとりしている情報は、大して違いはないように思える。
人間が何を信頼するかは、昔と大して違っていないのだろう。

さしずめ、名の知れた大親分は、認証局といったところか。

しかし、今の暴力団社会では、「仁義をきる」習慣はほとんど廃れてきているといわれており、仁義を切らず名刺を用いて初対面の挨拶をするのが一般化しているようである。
あらら、もったいない。



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